今回は有機野菜のメリットとデメリットを、農業に詳しい農学部生の筆者が解説します!
- 有機野菜ってそもそもなに?
- 有機野菜を取り入れるメリットは?
- 有機野菜のデメリットは?
- 有機野菜はどこで買える?
この記事を読めば、有機野菜のメリットとデメリットをしっかり理解できます!
有機野菜とは?
そもそも有機野菜とはどんな野菜のことを指すのでしょうか。
有機野菜を理解するためには、まず「有機農業」について知ることが大切です。
日本において、有機農業は以下のような栽培方法のことを指します。
・遺伝子組み換え技術を利用しない
・環境への負荷を低減することが目的
しかし、近年は大量生産のために、化学的に合成した農薬や肥料を過剰に使用することが増えてきました。
過剰の化学農薬・肥料の使用は「生態系の破壊」、つまり環境破壊につながります。
そこで農業による環境破壊を防ぐために、環境への負荷が少ない有機農業という考え方が生まれました。
現在では、有機農業で栽培した野菜のことを有機野菜と呼んでいます。
日本は有機農業の推進で後れを取ってきましたが、最近動きがありました。
参考:農林水産省「みどりの食料システム戦略」https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/index.html
有機農業推進の流れを受けて、今後はさらに有機野菜が広がっていくのではないかと考えられています。
有機野菜に関してよくある誤解
ここからは有機野菜に関して多くの方が勘違いしているポイントがいくつかあるので解説します。
有機野菜は農薬を一切使用しないわけではない
- 有機野菜は農薬を使用せずに作られた
- 有機野菜=無農薬野菜である
以上の2点は、有機野菜に関してよくある誤解です。
たしかに、有機野菜を作る際、化学合成農薬や化学肥料は使用できません。
しかし、「有機JAS規格」という法律に基づく規格で認められている天然由来の農薬や肥料なら使用できます。
有機野菜の主な目的は食の安全や健康ではない
- 有機野菜だから健康にいい
- 化学的に合成された農薬や肥料は身体に悪い
有機野菜(農業)の主な目的は、化学合成農薬や肥料の過剰使用による環境への悪影響を低減することです。
食の安全を確保することや健康増進が主な目的ではありません。
ただ、有機野菜の枠を超えて「有機加工食品」まで行くと、健康上のメリットがあると考えられています。
その理由は、化学的に合成された食品添加物や薬剤の使用を可能な限り排除しているからです。
有機野菜だから絶対においしいわけではない
「有機野菜だから普通の野菜よりも絶対においしい」とは断言できません。
有機野菜はたしかに、自然の味がします。
ただ、その味が好みかどうかは人によります。
また、有機野菜とは言っても、生産者さんや品種、産地などによりその特徴は大きく異なります。
さらに、野菜のおいしさには鮮度や旬も関係してきます。
そのため、「有機野菜だからおいしい」と過信するべきではありません。
有機野菜のメリット
ここからは、有機野菜のメリットを紹介します!
栽培方法が客観的に証明されている
日本で「有機野菜」と表示するには、第三者機関による認証を受ける必要があります。
この認証を受けなければ、日本で「有機」と表示することは不可能です。
そのため、「化学的に合成された農薬や肥料を使っていません」ということが客観的に証明されているのが有機野菜のメリットです。
世の中には、「無農薬」や「減農薬」と表示している野菜もあります。
実は、これらの表示は農家さんによる自主的な表示です。そのため、客観性には欠けています。
「誰がどのように栽培したか」がちゃんとわかるのが、有機野菜の魅力です。
エシカル消費につながる
有機野菜を購入し食べることは、エシカル消費につながります。
参考:消費者庁「エシカル消費とは」https://www.ethical.caa.go.jp/ethical-consumption.html
有機野菜を購入することは環境に配慮した消費行動なので、エシカル消費になります。
栄養化が高い
有機野菜は一般的な野菜よりも栄養価が高いといわれています。
その理由は、化学合成農薬や肥料の使用が少ない分、土壌が肥沃だからです。
自然の味がする
先ほどもお話したように、有機野菜は自然の味がします。
「自然な味ってどういう味?」と思いますよね。
有機野菜の味が好みに合うかどうかは人によります。
ただ、「野菜嫌いの子どもが有機野菜なら食べた」といった内容の報告や口コミは数多く存在します。
参考:自然派給食|セントラルフーズhttps://www.centralfoods.jp/shizenhakyuusyoku/
子どもの味覚は美味いもの、不味いものがちゃんと分かるんです。野菜嫌いな子も『不味い、味がない。だから嫌い』という子も多いです。有機栽培・無農薬の野菜を見たとき、普段野菜を食べない子が『美味しい!』とバクバク食べたという話を聞きました。子どもの味覚は素晴らしいのです😊
— しゃろくろ (@sharokuro72) August 3, 2021
有機野菜のデメリット
ここからは、有機野菜のデメリットを紹介します!
価格が高い
一般的に、有機野菜の価格は通常の野菜よりも高いです。その理由は以下の2点です。
- 有機栽培には多大な時間と労力がかかるから
- 市場に出回っている有機野菜がまだ少ないから
たとえば、有機野菜を作るためには、2年以上化学肥料や化学合成農薬を使用していないほ場が必要です。
ほかにも、満たさなければならない条件はたくさんあります。
このように、有機野菜を作るためには多大な時間と労力がかかるので、価格は高くなっているのが現状です。
とはいえ、最近は有機栽培を推進するための補助金が整備されつつあります。
手に入りにくい
有機野菜を栽培している農家さんは少ないです。
そのため、近場ではなかなか手に入らないのが有機野菜のデメリットです。
有機野菜を購入するなら野菜宅配がおすすめ
近場ではなかなか手に入らない有機野菜を購入するなら、野菜宅配がおすすめです。
中でも特におすすめの野菜宅配は坂ノ途中です。
坂ノ途中がおすすめな理由は3つあります。
- バラエティ豊富な有機・無農薬野菜を届けてくれる
- 野菜宅配の中で特に新鮮で美味しい野菜を届けてくれる
- 他の野菜宅配と比較してリーズナブル
まとめ
今回は有機野菜のメリットとデメリットを解説しました!
・エシカル消費につながる
・栄養価が通常より高い
・自然の味がする
・価格が通常より高い
・近場ではなかなか手に入らない
ぜひ参考にしてみてください!