有機野菜のメリットデメリットを農学部生が徹底解説!

今回は有機野菜のメリットとデメリットを、農業に詳しい農学部生の筆者が解説します!

  • 有機野菜ってそもそもなに?
  • 有機野菜を取り入れるメリットは?
  • 有機野菜のデメリットは?
  • 有機野菜はどこで買える?

この記事を読めば、有機野菜のメリットとデメリットをしっかり理解できます!

有機野菜とは?

そもそも有機野菜とはどんな野菜のことを指すのでしょうか。

 

有機野菜を理解するためには、まず「有機農業」について知ることが大切です。

日本において、有機農業は以下のような栽培方法のことを指します。

・化学合成農薬や化学肥料に頼らず自然の力を活かす栽培方法
・遺伝子組み換え技術を利用しない
・環境への負荷を低減することが目的
筆者(農学部生)
化学合成農薬や化学肥料は、収量の増大や安定など、農業の拡大と食料の確保に貢献してきました。

 

しかし、近年は大量生産のために、化学的に合成した農薬や肥料を過剰に使用することが増えてきました。

過剰の化学農薬・肥料の使用は「生態系の破壊」、つまり環境破壊につながります。

 

そこで農業による環境破壊を防ぐために、環境への負荷が少ない有機農業という考え方が生まれました。

現在では、有機農業で栽培した野菜のことを有機野菜と呼んでいます。

筆者(農学部生)
有機農業は世界的に注目されており、その面積はぐんぐん拡大中です。

 

日本は有機農業の推進で後れを取ってきましたが、最近動きがありました。

農林水産省が策定した「みどりの食料システム戦略」にて、2050年までに有機農業の取り組み面積を25%まで拡大することが目標になりました。
参考:農林水産省「みどりの食料システム戦略」https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/index.html
筆者(農学部生)
令和2年時点の有機農業の作付面積の割合は0.6%なので、相当な拡大が必要ですね。

 

有機農業推進の流れを受けて、今後はさらに有機野菜が広がっていくのではないかと考えられています。

有機野菜に関してよくある誤解

ここからは有機野菜に関して多くの方が勘違いしているポイントがいくつかあるので解説します。

有機野菜は農薬を一切使用しないわけではない

  1. 有機野菜は農薬を使用せずに作られた
  2. 有機野菜=無農薬野菜である

以上の2点は、有機野菜に関してよくある誤解です。

 

たしかに、有機野菜を作る際、化学合成農薬や化学肥料は使用できません。

しかし、「有機JAS規格」という法律に基づく規格で認められている天然由来の農薬や肥料なら使用できます。

有機野菜の主な目的は食の安全や健康ではない

  • 有機野菜だから健康にいい
  • 化学的に合成された農薬や肥料は身体に悪い

有機野菜(農業)の主な目的は、化学合成農薬や肥料の過剰使用による環境への悪影響を低減することです。

食の安全を確保することや健康増進が主な目的ではありません。

筆者(農学部生)
そもそも、適切に使用された化学農薬や肥料が健康に悪影響を及ぼす危険性はほとんどありません。

 

ただ、有機野菜の枠を超えて「有機加工食品」まで行くと、健康上のメリットがあると考えられています。

その理由は、化学的に合成された食品添加物や薬剤の使用を可能な限り排除しているからです。

有機野菜だから絶対においしいわけではない

「有機野菜だから普通の野菜よりも絶対においしい」とは断言できません。

 

有機野菜はたしかに、自然の味がします。

ただ、その味が好みかどうかは人によります。

筆者(農学部生)
私は有機野菜の味は好きです。

 

また、有機野菜とは言っても、生産者さんや品種、産地などによりその特徴は大きく異なります。

さらに、野菜のおいしさには鮮度や旬も関係してきます。

 

そのため、「有機野菜だからおいしい」と過信するべきではありません。

筆者(農学部生)
とにかく、野菜のおいしさの感じ方は人によるということです!

有機野菜のメリット

ここからは、有機野菜のメリットを紹介します!

栽培方法が客観的に証明されている

日本で「有機野菜」と表示するには、第三者機関による認証を受ける必要があります。

この認証を受けなければ、日本で「有機」と表示することは不可能です。

 

そのため、「化学的に合成された農薬や肥料を使っていません」ということが客観的に証明されているのが有機野菜のメリットです。

 

世の中には、「無農薬」や「減農薬」と表示している野菜もあります。

実は、これらの表示は農家さんによる自主的な表示です。そのため、客観性には欠けています。

 

「誰がどのように栽培したか」がちゃんとわかるのが、有機野菜の魅力です。

エシカル消費につながる

有機野菜を購入し食べることは、エシカル消費につながります。

「エシカル=ethical=倫理的な」、つまり、人や社会、地域や環境に配慮した消費行動を指します。エシカル消費の目的は、将来世代も安心して生活できる持続的な環境を維持・確保することです。
参考:消費者庁「エシカル消費とは」https://www.ethical.caa.go.jp/ethical-consumption.html
筆者(農学部生)
温暖化や気候変動、砂漠化など、対処すべき問題が世界中で発生している現代において、エシカル消費はますます注目を集めています。

 

有機野菜を購入することは環境に配慮した消費行動なので、エシカル消費になります。

栄養化が高い

有機野菜は一般的な野菜よりも栄養価が高いといわれています。

その理由は、化学合成農薬や肥料の使用が少ない分、土壌が肥沃だからです。

筆者(農学部生)
ビタミンCや抗酸化物質の含有量が特に豊富と分析する結果が多いです。

自然の味がする

先ほどもお話したように、有機野菜は自然の味がします。

「自然な味ってどういう味?」と思いますよね。

筆者(農学部生)
でも、食べれば分かります。たしかに自然の味がするんです。

 

有機野菜の味が好みに合うかどうかは人によります。

ただ、「野菜嫌いの子どもが有機野菜なら食べた」といった内容の報告や口コミは数多く存在します。

「今まで野菜が苦手だった子どもさんが自然派給食に切り替えてから大の野菜好きになりました」
参考:自然派給食|セントラルフーズhttps://www.centralfoods.jp/shizenhakyuusyoku/

有機野菜のデメリット

ここからは、有機野菜のデメリットを紹介します!

価格が高い

一般的に、有機野菜の価格は通常の野菜よりも高いです。その理由は以下の2点です。

  • 有機栽培には多大な時間と労力がかかるから
  • 市場に出回っている有機野菜がまだ少ないから
筆者(農学部生)
農家さん目線でのお話になりますが、有機栽培をはじめるのは本当に大変です。

 

たとえば、有機野菜を作るためには、2年以上化学肥料や化学合成農薬を使用していないほ場が必要です。

ほかにも、満たさなければならない条件はたくさんあります。

 

このように、有機野菜を作るためには多大な時間と労力がかかるので、価格は高くなっているのが現状です。

とはいえ、最近は有機栽培を推進するための補助金が整備されつつあります。

筆者(農学部生)
そのため、有機に挑戦する農家さんが増えて、有機野菜の価格は安くなっていくのではないかと個人的に考えています。

手に入りにくい

有機野菜を栽培している農家さんは少ないです。

そのため、近場ではなかなか手に入らないのが有機野菜のデメリットです。

筆者(農学部生)
最近は私の地域でも有機野菜を見かけることが増えましたが、それでもまだまだ数・種類ともに少ないです。

有機野菜を購入するなら野菜宅配がおすすめ

近場ではなかなか手に入らない有機野菜を購入するなら、野菜宅配がおすすめです。

中でも特におすすめの野菜宅配は坂ノ途中です。

坂ノ途中がおすすめな理由は3つあります。

  1. バラエティ豊富な有機・無農薬野菜を届けてくれる
  2. 野菜宅配の中で特に新鮮で美味しい野菜を届けてくれる
  3. 他の野菜宅配と比較してリーズナブル
筆者(農学部生)
私もいろいろ野菜宅配を使ってきましたが、坂ノ途中が質・価格ともに最高でした。ぜひ使ってみてください!

 

まとめ

今回は有機野菜のメリットとデメリットを解説しました!

・栽培方法が客観的に証明されている
・エシカル消費につながる
・栄養価が通常より高い
・自然の味がする
・価格が通常より高い
・近場ではなかなか手に入らない
筆者(農学部生)
有機野菜を購入するなら、野菜宅配を利用するのがおすすめです。

ぜひ参考にしてみてください!