無農薬野菜のメリットデメリットを徹底解説!有機野菜との違いとは?

今回は無農薬野菜を、農業を詳しく知っている農学部生が徹底解説します。

  • 無農薬野菜ってどんな野菜?
  • 無農薬野菜と有機野菜の違いは?
  • 無農薬野菜のメリットやデメリットは?
  • 無農薬野菜はどこで手に入る?

この記事を読めば、無農薬野菜についてばっちり分かります!

無農薬野菜とは

無農薬野菜は、栽培期間中に農薬を一切使用しないで育てた野菜を指します。

筆者(農学部生)
いわば、農薬が発明される以前の(昔の)栽培方法で育てた野菜のことです。

 

農薬が発明されたおかげで、農業にさまざまな恩恵がもたらされました。

今の人口を支えられるだけの食料を生産できているのは、農薬のおかげと言っても過言ではありません。

・収量が安定する
・収量が増大する
・品質を維持できる
・農作業の負担が減る

しかし、近年は化学的に合成された農薬の過剰使用が問題視されるようになってきました。

その理由は、過剰な化学合成農薬が生態系の破壊を引き起こすなど、環境に悪影響を及ぼすからです。

筆者(農学部生)
昔に比べて農薬の毒性は非常に低く、その影響も小さくなっています。それでも、農薬の過剰使用は避けるべきです。

 

世界的にも、化学合成農薬の使用を抑える動きが推進されています。

筆者(農学部生)
ちなみに、後半で説明する「有機野菜」の考え方も、農業による環境への負担を抑えるために生まれました。

 

そんな流れを受けて、無農薬野菜を栽培する農家さんが増えてきました。

無農薬野菜という表記は原則禁止

しかし、現在は「無農薬野菜」という表記は国によって原則禁止されています。

その理由は、消費者に誤解を与えかねないからです。

 

というのも、「無農薬」という表記は農家さんが自主的につけることが可能でした。

そのため、実際のところ「本当に無農薬かどうか」は分かりません。

筆者(農学部生)
客観的に「無農薬」という栽培方法が証明されているわけではなかったんですね。

 

また、栽培期間中に農薬を使わなかったとしても、周辺の農地から農薬が飛散したり、農薬が土に残っていたりする可能性は残っています。

そのため、農林水産省は「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」にて、無農薬の表示は原則禁止されることになりました。

 

今では、無農薬の代わりに、以下のように栽培状態を的確に表示することが義務付けられています。

  • 農薬:栽培期間中不使用
  • 節減対象農薬:栽培期間中不使用
  • 節減対象農薬:当地比○割減
  • 節減対象農薬:〇地域比〇割減

 

また、特別栽培農産物という表記も登場しました。

1.当該農産物の生産過程等における節減対象農薬の使用回数が、慣行レベルの5割以下であること。2.当該農産物の生産過程等において使用される化学肥料の窒素成分量が、慣行レベルの5割以下であること。1と2を満たし、表示ガイドラインに沿った生産管理ができていれば、特別栽培農産物と表示できる。
参照:https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/pdf/tokusai_03.pdf
筆者(農学部生)
なお、特別栽培農産物の認証制度などは都道府県により異なります。

 

参照:https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/pdf/tokusai_qa.pdf

無農薬野菜と有機野菜の違い

ここからは、無農薬野菜と有機野菜の違いを解説します!

第三者機関による客観的認証の有無

無農薬野菜には、認証制度がありません。

上述のように、昔の「無農薬」という表示は自主的なモノでした。

 

一方、有機野菜には第三者機関による客観的な認証制度があります。

筆者(農学部生)
つまり、有機野菜の栽培方法が証明されているというわけです。

 

有機JASマーク

(有機野菜についている「有機JASマーク」)

 

認証制度は「JAS法」という法律で定められており、認証を受けていない野菜を「有機」と表示することは禁止されています。

農薬の使用の有無

無農薬野菜は、原則栽培期間中に農薬を使用していません。

一方、有機野菜は、化学合成農薬は使用していませんが、規格で認められた一部の農薬の使用は許可されています。

筆者(農学部生)
「有機野菜=無農薬野菜」というのはよくある誤解です。

 

無農薬野菜のメリット

ここからは、無農薬野菜のメリットを紹介します!

環境にやさしい

まず、普通の野菜と比べて、無農薬野菜は環境負荷の小さい方法で栽培されています。

そのため、無農薬野菜を購入し消費することが、環境保全につながります。

筆者(農学部生)
環境を保全することは、子どもや孫、将来世代が安心して生きられる地球を維持するために必要です。

農薬によるリスクを軽減できる

かつて使われていた農薬のなかには、健康被害やひどい水質汚染を引き起こすなど、リスクが大きいものがありました。

 

近年は技術の進歩もあり、農業に使用される農薬は基本的に安全なものばかりです。

そのため、健康へのリスクはほとんど考える必要がないといわれています。

 

とはいえ、農薬の摂取量はなるべく少なく抑えたいという方も多いです。

筆者(農学部生)
農薬の摂取量を抑えたいなら、無農薬野菜が適しています。

野菜本来の味を感じられる

良くも悪くも、農薬の使用は野菜の味に影響します。

筆者(農学部生)
昔と今では野菜の味って相当変わりましたよね。

 

無農薬野菜は農薬を使っていないため、野菜本来の味が味わえるのが魅力です。

とはいえ、「無農薬野菜だから絶対においしい」ということはありません。

筆者(農学部生)
味の好みは人それぞれです。

生産者の顔が見える

無農薬野菜は客観的に栽培方法が証明されているわけではないので、信頼性に欠けます。

そこで、野菜の袋や表示には、生産者さんの顔や生産地の情報などが記載されていることが多いです。

筆者(農学部生)
「私たちが責任を持って育てました」とアピールしているんですね。

 

「どこで」「誰が」作った野菜なのか明確なので、安心して購入できます。

無農薬野菜のデメリット

ここからは、無農薬野菜のデメリットを解説します!

価格が高い

通常の野菜と比べると、無農薬野菜の価格は高いです。その理由は3つあります。

  1. 栽培がとても大変だから
  2. 収量が安定しないから
  3. 市場にあまり出回らないから
筆者(農学部生)
特に「栽培がとても大変」ということは、無農薬野菜を語る上で外せません。

 

農薬を使用することで農作業の量がぐんと減ります。

逆に、農薬を使用しなければ、農作業の量は格段に増えます。

筆者(農学部生)
無農薬栽培に挑戦している方の農作業にボランティアとして参加したことがありますが、本当に大変です。

 

そのため、無農薬野菜の価格は高くなりがちです。

不揃いなものが多い

無農薬野菜は不揃いなものが多いです。

 

無農薬野菜は農地が本来持っている力を使って育ちます。

そのため、土壌の栄養の分布などが成長に大きく影響します。

筆者(農学部生)
農薬を使えば、野菜の見た目にばらつきが出ることは比較的少なくなります。

 

ただ、見た目が不揃いだからといって、味がおいしくないわけでも、栄養が少ないわけでもありません。

近場ではなかなか手に入らない

無農薬野菜は近場ではなかなか手に入らないのが難点です。

その理由は、スーパーなどに一般の流通に乗りづらいからです。

 

上記の通り、無農薬野菜は見た目が不揃いになりがちです。

そのため、規格が均一な野菜を求めるスーパーなどはなかなか買い取ってくれません。

無農薬野菜は野菜宅配で購入するのがおすすめ

「じゃあ無農薬野菜はどのように購入すればいいの?」という方におすすめしたいのが野菜宅配です。

野菜宅配を利用すれば、近場ではなかなか手に入らない無農薬野菜を手軽に購入できます。

 

しかも、価格がリーズナブルなうえに、扱っている無農薬野菜の種類も豊富です。

  • 無農薬野菜を生活に取り入れたい
  • 新鮮でおいしい野菜を食べたい

という方は、ぜひ野菜宅配を利用してみてください!

 

おすすめの野菜宅配は「坂ノ途中」です。

坂ノ途中がおすすめな理由は3つあります。

  1. バラエティ豊富な有機・無農薬野菜を届けてくれる
  2. 野菜宅配の中で特に新鮮で美味しい野菜を届けてくれる
  3. 他の野菜宅配と比較してリーズナブル
筆者(農学部生)
私もいろいろ野菜宅配を使ってきましたが、坂ノ途中が質・価格ともに最高でした。ぜひ使ってみてください!

 

無農薬野菜のまとめ

今回は、無農薬野菜について徹底的に解説しました。

ぜひ参考にしてください!